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〒101-0021 東京都千代田区外神田3-4-10

真理通信

 
 第117号 令和6年(2025年)3月1日発行
発行所 真理舎 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目4番10号 ℡03-3251-8683 FAX03-3251-8684
年3回( 3・9・12月)発行 非売品(本誌の配布にご協力いただければ幸いです)



すべての有情(いのちあるもの) 亡ぶると

また 生ずるとを知りて 著(じゃく)する思いなく

善き逝(おわり)をもつ覚者(もの)

われかかる人を 婆羅門といわん


(句経 419)


新・法句経講義 74 ◇

 <※ 「新・法句経講義」は、巻頭ページ掲載の法句経について解説しています。>

 テレビなど見ていて、昔活躍していた俳優さんが久しぶりに出ていると、ああ、随分年とったなあなどと、少し悲しいような寂しい気持ちになることがあります。自分だって相当くたびれてしまったのを棚にあげて、あの人も変わっちゃったとか、昔はかっこ良かったとか、勝手なことを言っているものです。
 諸行無常の教えのとおり、すべての人も物も、変わっていくことを、なかなか自分のこととして受け取れないのが、人というものです。
 町も、物も、すべてが変わっていきます。ずっと同じものなんてありません。そして、新しいものが生まれてきます。 IT社会なんて、今から50年前には、想像も出来なかったものです。新しいものが出現してくることは、恐ろしいことでもあります。でも、それも諸行無常の道理として受け取らなくてはなりません。
 この法句経は、去っていく過去と、生まれてくる未来の間にあって、とらわれなく生き、また去っていく、いさぎよい人の姿、生き方を説いているように思います。

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仏教豆知識 93

   閼 伽

 閼伽(あか)という言葉は、一般にはあまり知られていないかも知れません。一方で、僧職にある方は、ほとんどがご存知だと思います。
 仏前に供える水のことを「閼伽」と言います。正確には、仏前に供える物のことを言う言葉です。「あかの語源は、サンスクリット語のarghyaargha、ともに贈物、捧げ物の意味があります。
 「閼伽水」は、密教では本尊に捧げる6つの供養物のひとつとして尊重され、儀式の中で大切な役割をにないます。
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<主管所感>
 
 
生きる感触

                                                 友松浩志 今年の正月も、また「正月」を実感できないままに終わったように思う。と言うより、「正月」を実感できたのは、子どもの時代だけだったのかも知れない。
 大晦日は真夜中まで起きていられる日で、テレビで紅白を見て、除夜の鐘を聴いて、翌朝はお雑煮を食べた。立派なおせち料理はなかったが、お年玉をもらって、親戚の家に行って、そこでもお年玉をもらった。心の中はウキウキしていた。子ども時代というのは人の原点になるものだ。その時の体験が、「生きる感触」として身体の底に座っている。
 食物の好き嫌いも、子ども時代の記憶を反映しているようで、私はジャガイモが大好きだ。ジャガイモさえあれば、ご飯もパンもいらない。その原点は、母の作ってくれたポテトコロッケにある。ジャガイモを蒸かして皮をむき、裏ごしし、それにひき肉とタマネギを炒めたものをまぜる。そんな工程を、母と一緒にした。その思い出が、コロッケの味、ジャガイモの味とともによみがえる。
 最近、テレビの公共CMに「子ども食堂」がよく登場する。それを見ていて、この子どもたちの「味の記憶」「生きる感触」はどうなるのだろうと思う。「子どもは社会で育てるもの」と言うが、子どもは工場で生まれるのではない。個々の親、個々の家庭に生まれるものだ。その個々の原点を大切にして欲しいと思う。
 「保育園落ちた、日本死ね」で、大量の保育園が生まれ、もうすぐ「日本」が死にそうである。女性が働きやすい社会をつくるだけでなく、女性が生きやすい社会をつくって欲しい。「子ども食堂」に出すお金があったら、個々の家庭に、ゆとりのある時間とお金を配って欲しい。
 「生きる感触」は、人が生まれ、育てられる過程で個々に与えられるものである。ある詩人は、生まれてすぐ里子に出され、里親に育てられた。大人になって、初めての詩集を出すとき、その詩集に「やさしい大工」という名をつけた。里親は、貧しい大工の家庭だったという。

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◆ 新年 修正会 ◆
 
 修正会(しゅしょうえ)は新年の平安を祈る行事です。神田寺では毎年元日、神田寺で行なってきましたが、今年は西墓地別院で行ないました。午後2時から2階で読経のあと、1階の待合室で懇談。参加者は少なかったものの、新年の抱負などを楽しく語り合いました。                                       
                    西墓地別院で懇談▶


◆  森の活動 ◆
 
 真理学園幼稚園は森にかこまれた幼稚園です。その森のことを、みんなでもっとよく知るために森林インストラクターの方に指導していただきました。今回は保護者の方を対象に、森の木の生態、特に冬を生き抜く木々の姿について解説していただきました。春には子どもたちを対象に、森での自然あそびなどを指導していただく予定です。

                       冬の森の自然を知る


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墓地管理方法の変更について

 昨年の10月より、附属墓地の管理方法を変更させて頂いております。管理経費の負担を減らすための処置ですので、ご理解のほどお願い申し上げます。
 ○ 土・日・祭日はこれまで通り、午前9時から午後5時まで、自由にお参りできます。
 ○ 平日のお参りは予約制です。お参りの2日前までに電話でご予約下さい。
  予約電話 03-3251-8683  (墓参の日時をお知らせ下さい。)
 ○ お彼岸、お盆、年末年始の期間は、曜日に関わらず、上記時間にお参り出来ます。
  
春のお彼岸期間 317() 23()
※ ご親戚、ご友人などにも、是非この内容についてお知らせ頂ければ幸いです。

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<
真理ニュース>


◆彼 岸 会

 春の彼岸会は、昨秋のお彼岸と同じかたちで実施します。
法要参加
320()午前10時・午後1時に、神田寺会堂で法要を行ないます。
・法要に参加される方は、同封の申込みハガキでお知らせ下さい。
・神田寺で法要と法話があります。お土産のお寿司の配布があります。
・両墓地まで、大型バスでお送りします。
・当日は両墓地で、読経も随時行ないます。
塔婆供養
同封のハガキ(春彼岸会塔婆供養申込書)で、事前に受付けます。

・先祖供養塔婆は、1:3000円です。
・戒名を入れた個別供養塔婆をご希望の方は、別途官製はがきでお申込み下さい。(個別供養塔婆は1:4000円です。)
・お支払いは当日か、同封の振込用紙をご利用下さい。(手数料なし)
③墓地管理費も、同封の振替用紙でご送金頂くか、墓地でお支払い下さい。

◆花まつり
 お釈迦様の生誕をお祝いする「花まつりは、本年も白象パレードなどは中止となります。 8()に、玄関に花御堂をお飾りします。
自由に灌仏(お釈迦様の像に甘茶をかけること)が出来ます。

◆真理舎の会 (法句経による仏教講話) 
 今年の予定は以下の通りです。
411()午後130分~ 3時 神田寺仏間にて(兼・降誕会)
・613()午後130分~ 3時神田寺仏間にて
・1010()午後130分~ 3時神田寺仏間にて
・1212()午後130分~ 3時神田寺仏間にて(兼・成道会)
※「仏教勤行式」による読経と、友松浩志主管の仏教講話が行なわれます。

世界の政治状況が大きく揺れ動くなか、日本の政治状況も、次の時代を見据えた局面に入っていくようです。冷静な判断と、未来への思考が必要な時のようです。


発行済の真理通信(PDF版)
・令和6年度(第114~116号).pdfへのリンク

・令和5年(第111~113号).pdf へのリンク

・令和4年(第108~110号).pdf へのリンク


・令和3年(第105~107号).pdf へのリンク

・令和2~3年(第102~104号).pdf へのリンク

・平成31~令和元年(第99~101号).pdf へのリンク

・平成30年(第96~98号).pdf へのリンク

・平成29年(第93~95号).pdf へのリンク

・平成28年(第90~92号).pdf へのリンク

・平成27年(第87~89号).pdf へのリンク

・平成26年(第84~86号).pdf へのリンク

・平成25年(第81~83号).pdf へのリンク

・平成24年度(第78~80号).pdf へのリンク

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