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03-3251-8683

〒101-0021 東京都千代田区外神田3-4-10

 
 第118号 令和7年(2025年)9月1日発行
発行所 真理舎 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目4番10号 ℡03-3251-8683 FAX03-3251-8684
年3回( 3・9・12月)発行 非売品(本誌の配布にご協力いただければ幸いです)



ひとり坐し  ひとり臥()し


ひとり遊行 (ゆぎょう)して

うむことなし

ひとり自己(おのれ)を  ととのえ

林間(このま)にありて  心たのしむ

                (法句経 305)



新・法句経講義 75 ◇

 <※ 「新・法句経講義」は、巻頭ページ掲載の法句経について解説しています。>
 最近の都心の喫茶店は、おひとり様の席ばかりで、ゆっくり友だちと話せる場ではなくなってしまいました。ひとりでパソコンをいじっている人、スマホを見ている人、本を読んでいる人、みんな狭い空間で、それなりに快適に過ごしているようです。確かに、4人分のスペースにひとりで座られたら、お店も迷惑なのは分かりますが、会話する場所とか出合いの場的な発想は、もうないような気がします。
 ひとりが気楽、ひとりが最高、というのは、何ごとも便利になった社会だから可能なのかも知れませんが、仏教的な観点から言えば、最も理想に近い生き方が実現されているようにも見えます。
 でも勘違いしてはいけません。仏教でいう「ひとり」というのは、勝手でいい気ままでいい「ひとり」ではありません。ひとりだからこそ、より集中すること、行動すること、が要求されます。集中して自己をかえりみて、自らをととのえ、力強く実践し行動しなければなりません。だからこその「ひとり」であり、そうした「ひとり」だから、人々はその人に施しをしたのです。

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◆ 「真理舎の会」終了のお知らせ ◆

 「真理舎のつどい」として隔月1回行なってきた講話会を、本年末をもって終了させて頂くことになりました。神田寺での仏教講話会は、第1・第3日曜日の、友松圓諦師の「法句経講話」を原点に、2代諦道師に引き継がれ、途中名称の変更を経て、諦道師が平成13年(2001年)に遷化されて後は、現住職によって続けられてきました。途中隔月の開催となりましたが、現住職になってからでも通算200回を越える講話を続けてこられたのは、そこに参加して下さった方々、聴聞して下さった方々のお蔭にほかなりません。厚く厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

以後は、各法要での法話を中心に、誠心お話を続けさせて頂きます。
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<主管所感>
 
 
残された者を生きる
                                                 友松浩志
 
今年は、第2次世界大戦(太平洋戦争)終戦後80年の年です。
  昭和20年(1945年)に誕生した人も80歳ですから、戦争を直接知る人はほとんどおられなくなっています。でも、戦争の記憶というのは、直接の体験ばかりではありません。
 戦後を生きた人々の姿、残された人たちの姿は、今でもくっきりと記憶されています。帰ってこなかった夫、子ども、家族を待ち、見送った人々。そうした人たちが、どんな日々を送ったか、私たちは見てきています。
 先代住職の弟、私の叔父も帰ってこなかった人です。学徒出陣でフィリピンに派遣され消息を絶ちました。祖父母も、父をはじめとする家族も、どんなにその生還を待っていたことか。待って待って、待ちくたびれて、13回忌で墓標を建て、22年目に父がひとりで、最後の任地とされるルソン島北部の小さな島を訪ねています。

 戦争や災害によって、多くの残された者が生まれます。いや、それだけでなく、私たちみんなが、残された者になる存在です。残された者になって、どう生きるのか。 故人の遺品をひとつひとつ片付けながら、心のなかを整理していく。整理といっても、そんなこと簡単にできるわけがありません。自分の生き方を見つけろと言われても、今までの生き方以外、何ができるというのでしょう。
 もう40年も前、後輩が山で墜落死しました。20歳でした。救出という名の遺体の搬出。あわただしい通夜・葬儀。そのすべてに立ち合われたご両親は、その後毎年、毎年、山麓で行なわれる慰霊祭に参列され、岸壁にはめ込まれた後輩の小さなプレートに、花や供物をたむけ続けられました。そして歳月がたち、やがてお母様が亡くなり、先年お父様も亡くなられました。お二人にとって、その小さなプレートは「生きる道しるべ」だったのかも知れません。
  残された者を生きる、それは、形があってもなくても、それぞれの「生きる道しるべ」を見つけて、それを大切に大切に守っていくことなのかも知れません。
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◆ 令和6年度・事業報告 ◆ 学校法人 真理学園

 学校法人の運営において、その事業内容と評価(自己評価と関係者評価)について広く公表することが義務づけられています。ここでは、令和6年度の事業内容と評価についてお知らせ致します。

■ 事業内容 ■
<法人全体>
・園児減少、職員数減少、の傾向は続き、運営規模の縮小をしながら安定的な経営方法を模索してきました。空きスペースを活用しながら、保育内容の充実をはかりました。
・各行事は、ほぼ以前のかたちにもどり、人数が減少した分、ゆとりをもった展開が可能になりました。保護者の参加などより積極的にすすめ、園への理解をはかりました。

<神田寺幼稚園>
・園児は引き続き減少傾向でしたが、満3歳児は多めで、独立してクラスを設けました。
・次年度の応募は若千増加傾向に転じました。
・行事は、連年通りに実施できました。
・年度末、園庭の改修工事を実施しました。

<真理学園幼稚園>
・園児は引き続き減少傾向で、クラス編成を工夫しました。
・新園舎の2階を保護者に開放したり、保護者の保育への自由な参加を促しました。
・年度末、園庭の改修工事を実施し、鉄棒を撤去して子どもの畑を作りました。

■ 事業評価 ■以下の意見がありました。
・園児数は減少しているが、保育内容は見えやすく、より充実してきている。
・よい保育者がそろっているが、さらに保育者の数の確保に努力してほしい。
・園の知名度をあげる工夫として、園バスへの園名の記載はよかった。さらに、いろいろな工夫を進めてほしぃ。



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◆ 秋のお彼岸について ◆


 今年も、秋のお彼岸が近づいてまいりました。お彼岸は、神田寺の会堂で法要を行ないバスで墓地へ移動して頂くかたちで行なわせて頂きます。

・9月23日(火)午前10時・午後1時の2回 神田寺会堂で法要を行ないます。
  (ご参加の有無、参加人数を事前に申込葉書でお知らせ下さい。)
・法要と法話 友松浩志 住職
・塔婆供養 同封の申込葉書で、事前に受けつけ致します。
 ※先祖供養塔婆は、1本:3000円です。
 ※戒名を入れた個別供養塔婆をご希望の方は、別途官製はがきでお申込み下さい。
  (個別供養塔婆は1本:4000円です。)
 ※お支払いは当日か、同封の振込用紙をご利用下さい。
 ※お塔婆は、神田寺で法要が終了後お受け取り下さい。
  (法要に参加されない方のお塔婆は、寺で墓地にお建て致します。)
・お土産のお寿司は、神田寺で配布致します。(お一人1個)
・両墓地まで、大型バスでお送り致します。(帰りの駅までの送りはありません。)
  (バスご利用人数を、事前に申込葉書でお知らせ下さい。)
・当日、両墓地でご希望の方に随時読経を行ないます。

◆ 遊行会のご案内 ◆
 久しぶりに遊行会(ゆぎょうえ)を以下の日程で開催します。ふるってご参加下さい。
◎10月24日(金)北鎌倉駅―円覚寺―六国見山登山―下って食事―浄智寺 など
・六国見山(ろっこくけんざん)は、鎌倉の最高峰。知られざる山です。
・登山は簡単な低山歩きです。登山が出来ない方は、北鎌倉で散策をします。
 ※現地集合・解散の予定です。費用は食事代程度。雨天の場合は、寺巡りのみ実施。
 ※詳細は別紙ご案内をご覧のうえ、神田寺事務所までお申し込み下さい。

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<
真理ニュース >


◆お泊り保育
 今年の「お泊まり保育」は、 7月18日と19日に、神田寺幼稚園と真理学園幼稚園が合同で、真理学園幼稚園の園舎で行ないました。神田寺幼稚園の子ども達は、園バスで八王子まで往復しましたが、自然に恵まれた園舎で一緒に遊んだり、花火を見たり、楽しい時間を過ごすことができました。

◆夏の保育
 夏休み中の保育(朝の保育・延長保育を含む)は、例年と同じく希望者に実施しました。

◆墓地管理体制の変更 <平日のお参りは事前申込制>
 墓地の管理について、以下のような変更を行なっています。
 ①     土・日・祭日については、これまで通り 午前9時から午後5時まで、随時お参りが出来ます。
 ②     お彼岸の前後、お盆の期間、年末年始も、随時お参りが出来ます。
 ③     平日のお墓参りは、2日前(前々日)までに、お電話でご予約をお願い致します。(受付電話:03-3251-8683)
・平日のお参りが少なく、管理費の高騰もありこのような体制にしました。ご理解を頂ければ幸いです。
・ご親戚やお知り合いの方にも、このことを必ずご連絡下さい。現在でも、急な墓参の方があり、苦慮しております。

◆遊 行 会
 10月24日(金)、久しぶりに遊行会を行ないます。秋の鎌倉と、小さな登山を皆様と楽しみたいと思います。

◆真理舎の会
・10月10日(金)午後1時30分~ 3時 神田寺仏間にて
・12月12日(金)午後1時30分~ 3時神田寺仏間にて(兼・成道会)
 ※別記の通り、本年で真理舎の会を終了致します。長い年月ご支援・ご参加を頂き、厚く御礼申し上げます。

 夏が終わると、かけ足で秋、歳末への歩みが始まります。国内外の政治状況が不安定になっています。正しい判断が難しい時代、冷静に考える力を持ちたいものです。お健やかにお過ごし下さいますよう、お祈り致しております。

発行済の真理通信(PDF版)

・令和7年度(第117号).pdfへのリンク

・令和6年度(第114~116号).pdfへのリンク

・令和5年(第111~113号).pdf へのリンク

・令和4年(第108~110号).pdf へのリンク


・令和3年(第105~107号).pdf へのリンク

・令和2~3年(第102~104号).pdf へのリンク

・平成31~令和元年(第99~101号).pdf へのリンク

・平成30年(第96~98号).pdf へのリンク

・平成29年(第93~95号).pdf へのリンク

・平成28年(第90~92号).pdf へのリンク

・平成27年(第87~89号).pdf へのリンク

・平成26年(第84~86号).pdf へのリンク

・平成25年(第81~83号).pdf へのリンク

・平成24年度(第78~80号).pdf へのリンク

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